「私のジュエリーは、自分の思いを素直に表現することから、生まれます」
　そう語るジュエリーデザイナー、真々田誠次の作品は、素材の質感を大切に、その魅力を大胆に引き出した独創的なデザインが特徴。素材からインスピレーションを受け、誕生するジュエリーは、まさにアートそのものだ。
　そのイマジネーションの根底にあるのは、自然への深い造詣や、生命を尊ぶ気持ち。それは、幼い頃からずっと心に抱き続けてきた思いだという。「小さな頃から植物が持つ美しさに魅力を感じていて、よく葉を観察したりしていました。昔、祖父が華道の家元だったせいか、日頃から生け花は親しみ深いものでした。私のデザインは華道が基本となっています」
　日本の伝統的な彫金の手法で製作した18金の葉のモチーフジュエリーは、そんな真々田氏の草花を愛おしむ気持ちが見事に表現されている。「宝石という素材そのものが好きで、おもしろい宝石に出会うと、イメージが次々に湧いてきます」
　その印象的なジュエリーから感じられるのは、強さ、そして優しさ。私たちにとって大いなる存在の自然の神秘を、真々田氏ならではの美意識から生まれる創造性豊かなデザインが、見事に表現している。
　デザインもコンセプトも研ぎすまされた真々田誠次のジュエリー。それは、自分の行き方をしっかりと持っている女性にこそ似合う、美のかたち。